実はかねてより、僕は犬(ゴールデンレトリーバー/オス)を飼っていたのですが、
先日22日に静かに息を引き取りました。
13歳で、ちょうどあと一か月で14歳の誕生日でした。
実は今年の9月に右手脇のところにガンが見つかり、
発見が遅れたこともあり、掛かりつけの獣医さんとしても、
既に手の施しようがない状態になっていました。
正確に言うと、手術をして成功する確率は0ではなかったのですが、
まず13歳の老犬ということもあり、体が長時間の手術に耐え切れるのか、
あるいは仮に成功したとしても、かなりの広範囲を切り取る必要があり、
その後は二度と立つことも出来ない寝たきり状態、
あるいは既に転移していた場合(その可能性は強いとのことでした)、
今度はわずかの時間で一気に肺の方まで転移し、
呼吸困難になり、最終的には吐血し苦しみながら死を迎える可能性が
あるとのことでした。
結局僕たち家族は、悩んだ挙句、
手術をしないことを選択しました。
体がそんな状態だったとは言え、当時は普通に食欲もあり、
シッポを振りながら元気に走り回っていたので、そんな彼の自由を、
明日から唐突に奪ってしまうことは、どうしてもできませんでした。
何より散歩するのが大好きな犬でした。
吐血し、もんどり打ちながら、地獄のような苦しみで
最期を迎えさせることは、どうしてもできませんでした。
いつも穏やかな眼差しで優しい犬でした。
何より、まだまだ全然元気な彼が、
明日手術した瞬間、死んでしまうかもしれない、
そこでいきなり永遠の別れになってしまうかもしれない、
それはあまりに残酷で、どうしてもその決断は出来ませんでした。
「残された時間」―それがどのくらいかは分からないけど、
それを限りなく大切にし、一緒に共に生きていこうという選択をしました。
とは言え、実際はそこから息を引き取る瞬間の瞬間まで、
ずっと自問自答の日々でした。
おそらく、家族も全員同じ気持ちだったかもしれません。
「本当にこの選択で正しかったのか?」
「ひょっとしたら、手術すれば助かったんじゃないのか?」
「残された時間を大切にしよう〜なんて、俺が勝手に悦に浸って、
助かる方法を諦めてるだけじゃないのか?」
そんな葛藤は、最期まで消えませんでした。
それが原因で家族とも何度も喧嘩をしました。
「絶対良くなるからね」なんて、本当はそう思っていない言葉を
ベル(犬の名前)に掛け、頭を撫でたり、浮腫んだ手をマッサージする
自分自身にも、心底嫌気が差していました。
正直な所、この間いろいろブログを書いていた際のテンションも、
実は空元気でした。現実を直視するのがあまりに辛くて、
あるいは本当にこのままだとダメになりそうで、
無理から気を紛らわすことを書いてました。
(暗いブログを発信したくなかったというのもあります。)
本当は音楽含め、全く何も手に付かない状態でした。
でも、皮肉なことにと言うべきか、
そんな自分や家族の心を優しく癒してくれたのも、またベルでした。
ベルは自分の何倍も何十倍も頑張って、病気と闘って今を生きている、
喧嘩してる場合じゃないし、塞ぎ込んでいる場合じゃない、
そう幾度も思わされましたし、気付かせてくれました。
僕はベルを励まさなければいけなかったのに、
逆にずっとこの間励まされてきました。
結果的には、ベルはあまり苦しむことなく静かに逝きました。
無くなる一週間前までは食事も普通に取り、
散歩もギリギリ行くことが出来る状態でした。
完全に立つことが出来なくなったのは、亡くなる前日からで、
想像してた以上に、比較的ポックリと天国に逝くことができました。
そういう意味では、僕達が選択した道は正しかったのかもしれません。
いや、何が正しかったとかそういうのは今でも分かりません。
ただそれだけは救いでした。
勿論、ベルは本当はとても苦しくて、
でも頑張ってそういう風に見せなかっただけかもしれません。
また幸いにも、家族全員に看取られながら逝くことが出来たのですが、
これもひょっとしたら、家族全員が揃うまで、
ベルが頑張ってくれたのかもしれません。
それだけに、息を引き取る瞬間、
「絶対に死んでほしくない!」という強い思いと裏腹に、
「良かった・・・もう無理して頑張らなくていいね・・・」そんな微かな安堵がありました。
気が付くと涙がポロポロ溢れ、無意識に出てきた言葉は
「ありがとう」でした。
ベルは弟のような存在でした。
また子供のような存在でもありました。
あるいは時に最愛の友のようでもありました。
大切な大切な家族でした。
本当にこの間、自分でも信じられないぐらい泣いてしまいました。
たぶん4〜5年に一回も泣かない僕なので、
20年分ぐらい(もっと?)泣いたんじゃないでしょうか。
正直言うと、これ書いてる今も油断したら泣きそうです。
先日もこれじゃイカンと、気持ちを切り替えようとして、
ボイトレ代わりに、LUNA SEAの「Love Song」を唄ってたら、
歌詞があまりにもリンクしてというか、ダイレクトに突き刺さり、
2コーラス目ぐらいでボロボロ涙がこぼれ、途中から唄えなくなりました。
はっきり言って、今でもとても辛いです。
でもこの数ヶ月、ベルが懸命に生きてきた頑張りに報いる為、
また13年間もの長い間、ベルが変わることなく、
それこそ亡くなる寸前の間際まで見せてくれた優しい笑顔、
命の証・誇りに応えるためにも、自分もちゃんと強く生きていかなければならない、
そう今は思っています。
そうじゃないと、たぶん天国で逢えない、そんな気がしています。
たぶんこのままだと僕は地獄行きなので、ハハハハ。
なので、さよならは言いませんでした。
またいつかきっと回り逢う為に。
ここには書けないほど、お礼を言ったり、
謝ることが死ぬほどあります。
ありがとう。ベル。
またね・・・きっと。
暁/SILENCE

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